「名探偵コナン」の映画一覧

「名探偵コナン」のアニメ映画の一覧です。 劇場版コナンは、テレビのアニメが放送開始された翌年からスタートしました。 それ以来、毎年1作のペースで公開されています。 原作漫画やテレビと連動しつつ、映画ならではのスペクタクルで、独自の魅力を出してきました。 子供だけじゃなく、お母さん、お父さんも一緒に楽しめます。~AI Referee(エーアイレフェリー)


2020年代2010年代2000年代1990年代

2020年代

題名 説明
「ハイウェイの堕天使(だてんし)」
(2026年4月10日公開) 名探偵コナン ハイウェイの堕天使
【長さ】1時間49分
【順番】29作目
神奈川県警の白バイ隊員・萩原千速が劇場版初登場を果たし、横溝重悟と共に物語の核を担う。横浜・みなとみらいや横浜ベイブリッジを舞台に、最高時速でハイウェイを疾走する謎の黒いバイク「ルシファー」を巡る激しいチェイスが描かれる。

千速の弟・萩原研二やその親友・松田陣平といった「警察学校組」の記憶が物語に深く関わっており、過去の想いと現代の事件が交錯するエモーショナルな展開が特徴。

最新型白バイ「エンジェル」の開発やドローン技術といった現代的なガジェットを駆使したミステリーに加え、コナンらしい超現実的な大アクションが炸裂する。

■監督:蓮井隆弘
■脚本:大倉崇裕
■ゲスト声優:横浜流星、畑芽育

【あらすじ】阿笠博士と少年探偵団は旅行先の箱根で「首なしライダー」の噂を耳にする。翌日、横浜のモーターサイクルフェスティバルを訪れたコナンたちは、路上で執拗に二人乗りバイクを追う黒いバイク「ルシファー」に遭遇。神奈川県警の萩原千速が追跡するも、巧妙な運転によって取り逃がしてしまう。時を同じくして発生したバイク事故の痕跡に違和感を抱いた巡査・舘沖みなとは、千速や重悟らと合流。事件の背後には、最新型白バイの開発を巡る巨大な陰謀が隠されていた。

<主題歌「ラストダンスあなたと」by MISIA>

<予告編>
「隻眼(せきがん)の残像(フラッシュバック)」
(2025年4月18日公開) 名探偵コナン 隻眼の残像
【長さ】1時間50分
【順番】28作目
【興収】146.6億円
+海外興収6900万ドル
長野県の雪山を舞台に、元警視庁の私立探偵・毛利小五郎と、長野県警所属の隻眼(片目)の刑事、大和敢助(やまと・かんすけ)を軸に物語が展開する。

物語の端緒は、敢助の失われた記憶にある。10ヶ月前、ある強盗犯を追跡中に銃撃を受け、雪崩に巻き込まれたことで左目の視力とともに当時の記憶を欠落させていた敢助。その事件の背後には、8年前に起きた銃器店強盗事件と、一人の女性バイアスロン選手を襲った悲劇が重くのしかかっていた。

それから10ヶ月後、小五郎のもとに、かつての刑事時代の同僚・鮫谷(さめたに)から敢助の雪崩事故に関する奇妙な相談が持ちかけられる。しかし、再会を目前にして鮫谷は何者かに射殺されてしまう。目の前で友を失った小五郎は、その遺志を継ぐべく、佐藤・高木両刑事とともに長野へと向かう。そこで待ち受けていたのは、敢助をはじめとする長野県警の精鋭たち、そして警察内部に潜伏する「秘密公安」の不穏な影だった。

注目点は、2005年公開の「水平線上の陰謀(ストラテジー)」以来となる、小五郎の「本気のプロフェッショナルな姿」だ。雪深い八ヶ岳や野辺山宇宙電波観測所を舞台に、元刑事としての鋭い洞察力と、大切な人々を守ろうとする情熱が物語を力強く牽引する。

国家を揺るがす司法取引の闇と、雪山に渦巻く復讐劇が交錯するなか、隻眼の刑事と名探偵がいかにして「残像」の中に隠された真実に辿り着くのか。

■監督:重原克也
■脚本:櫻井武晴
■ゲスト声優:山田孝之、山下美月

<予告編>
「100万ドルの五稜星(みちしるべ)」
(2024年4月12日公開) 名探偵コナン 100万ドルの五稜星
【長さ】1時間51分
【順番】27作目
【興収】158.0億円
+海外興収5065万ドル

※うち中国4003万ドル(2.87億元を1ドル=7.17人民元で換算=公開日2024年8月16日基準)。その他の地域1062万ドル
出典:アテル投資顧問→
北海道・函館を舞台に、新選組副長・土方歳三にまつわる日本刀を巡るミステリーが展開する。怪盗キッドと服部平次、そしてコナンたちが、歴史の裏に隠されたお宝の真実に迫る一作。

本作の最大の見どころは、シリーズの根幹を揺るがす「衝撃の事実」だ。工藤新一の父・優作と、怪盗キッドの父・黒羽盗一(くろば・とういち)が実は双子の兄弟であり、新一とキッドは従兄弟(いとこ)同士であることが明かされた。さらに、死んだと思われていた盗一の生存も判明するなど、物語の主軸に深く関わる内容となっている。

この話題性は日本国内のみならず海外でも爆発的な人気を呼び、特に中国大陸ではシリーズ初となる興行収入3億元(約60億円)を突破する歴史的な大ヒットを記録。キッドと平次という人気キャラの競演に加え、血縁関係にまつわる設定が多くのファンを劇場へ足を運ばせる要因となった。

■監督:永岡智佳
■脚本:大倉崇裕
■ゲスト声優:大泉洋

<予告編>
「黒鉄(くろがね)の魚影(サブマリン)」
(2023年4月14日公開) 名探偵コナン 黒鉄の魚影
【長さ】1時間49分
【順番】26作目
【興収】138.8億円
+海外興収3326万ドル

※うち中国2289万ドル(1.63億元を1ドル=7.12人民元で換算=公開日2023年12月16日基準)。その他の地域1037万ドル
出典:アテル投資顧問→
優れたサスペンスであり、かつ情感にも訴える総合エンタメ作品。「シリーズ歴代最高の傑作」との声も出た。

従来よりも制作費が増え、アニメ映像の質が高くなった。アクションがダイナミックでスピーディ。手に汗握る肉弾戦が展開される。カーチェイスや狙撃シーンも見どころ。日常の場面も繊細に表現されている。前作「ハロウィンの花嫁」からのリッチ路線をさらに進めた。

演出も巧みで、脚本の面白さを引き出している。

灰原哀(はいばら・あい)がメインキャラとして扱われている。そのほか20を超えるキャラクターが登場し、それぞれが異なる思惑を持って交錯する。

興行収入が公開から3日間で31億円を突破。歴代の劇場版で断トツの好スタートを切った。興行収入が初めて100億円を突破し、最終的に138.8億円を記録する歴史的大ヒットとなった。

■監督:立川譲(ゆずる)
※コナン映画は「ゼロの執行人」に次ぐ2作目。
■脚本:櫻井武晴(さくらい・たけはる)
※劇場版コナン6回目の起用。2013年「絶海の探偵」で初めて脚本を担当して以来、映画版の物語に厚み・深みや社会性をもたらし、大人層へもアピール。興行収入の伸びに貢献してきた。今回は、多数のキャラクターが織りなす複雑なプロットを、観客が理解できるように仕上げた。
■音楽:菅野祐悟(かんの・ゆうご)
※前作「ハロウィンの花嫁」に続いての担当。緊張感にあふれるBGMをつくった。
■ゲスト声優:沢村一樹

【あらすじ】世界中の警察が持つ防犯カメラを統合する施設が、東京・八丈島に建設された。「黒の組織」がこの最先端システムを狙い、開発者を拉致する。黒の組織とコナン陣営の全面対決が始まる。

<主題歌「美しい鰭(ひれ)」 by スピッツ>

<予告編>
「ハロウィンの花嫁」
(2022年4月15日公開) 名探偵コナン ハロウィンの花嫁
【長さ】1時間51分
【順番】25作目
【興収】97.8億円
+海外興収3811万ドル

※うち中国3145万ドル(2億元を1ドル=6.36人民元で換算=公開日2022年3月18日基準)。その他の地域666万ドル
出典:アテル投資顧問→
過去に起きた連続爆破事件の犯人が脱獄し、警察官が首輪爆弾を付けられるという緊迫のサスペンス。街がハロウィンで盛り上がる中、東京・渋谷ヒカリエを舞台に物語が展開する。

物語は、高木渉刑事と佐藤美和子刑事の結婚式に暴漢が乱入するところから始まる。同じ頃、かつての連続爆破事件の犯人が脱獄。公安警察の降谷零(安室透)は犯人を追い詰めるが、仮装した謎の人物に首輪爆弾をつけられてしまう。

本作の鍵を握るのは、降谷の同期であり、既に殉職している「警察学校組」のメンバーたち。今は亡き彼らと降谷が、かつて渋谷で遭遇したある事件の記憶が、現代の爆弾魔を追い詰める重要な手がかりとなる。

メインキャラの降谷零は、私立探偵「安室透」、黒の組織の「バーボン」の顔を持つ「トリプルフェイス」。第22作「ゼロの執行人」で爆発した彼の人気をさらに不動のものとした一作だ。

■監督:満仲勧(みつなか・すすむ)
■脚本:大倉崇裕
■ゲスト声優:白石麻衣

【あらすじ】渋谷ヒカリエでの結婚式。突如乱入した暴漢により佐藤刑事が負傷し、高木刑事が彼女を守る。時を同じくして脱獄した連続爆破犯を追う降谷零の前に現れた謎の仮装人物が、彼の首に爆弾を仕掛ける。爆弾解除のため、コナンは過去の事件に隠された真実を追い始める。

<主題歌「クロノスタシス」 by BUMP OF CHICKEN>

<予告編>
「緋色(ひいろ)の弾丸」
(2021年4月16日公開) 名探偵コナン 緋色(ひいろ)の弾丸
【長さ】1時間50分
【順番】24作目
【興収】76.5億円
人気キャラクターのFBI捜査官、赤井秀一が活躍する。世界最大のスポーツゲームの祭典「ワールド・スポーツ・ゲーム(WSG)」の東京開催を舞台に、国家規模の隠蔽工作と家族の絆が交錯する。

イベントにあわせて、日本の技術を総結集した最高時速1,000kmを誇る「真空超電導リニア」の新設が発表される。しかし、注目を集めるパーティー会場で大会スポンサー企業のトップが相次いで誘拐される異常事態が発生する。

コナンの推理により、15年前に米国ボストンで起きたWSG連続拉致事件との関連性が浮かび上がる。その裏では事件を監視する赤井秀一の姿があり、さらにその弟・羽田秀吉、妹・世良真純、そして母・メアリーという、正体が謎に包まれた「赤井一家」が集結。それぞれの思惑がリニアの中で激突する。

本来は2020年に公開予定だったが、新型コロナウイルスの影響により1年の公開延期を余儀なくされた。赤井一家のミステリアスな魅力と、リニアを舞台にしたド派手なアクションで話題を呼んだ。

■監督:永岡智佳
■脚本:櫻井武晴
■ゲスト声優:浜辺美波

【あらすじ】東京でのWSG開催直前、名だたるスポンサーたちが誘拐される。コナンは15年前のボストンでの事件との類似性に気づく。時速1,000kmで名古屋から東京へ走る真空超電導リニアを舞台に、犯人との攻防、さらに赤井一家の秘密が明かされていく。

<主題歌「永遠の不在証明」 by 東京事変>

<予告編>

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2010年代

題名 説明
「紺青の拳(こんじょうのフィスト)」
(2019年4月12日公開) 名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)
【長さ】1時間49分
【順番】23作目
【興収】93.7億円
劇場版シリーズとして初めて海外(シンガポール)を舞台にした作品。19世紀末にシンガポール近海に沈んだとされるブルーサファイア「紺青の拳」を巡る物語。

パスポートを持たないコナンが、怪盗キッドの手によってスーツケースに入れられ、強制的にシンガポールへ連行される。現地では「アーサー・ヒライ」という偽名を使い、キッドの目的である宝石奪還と、その裏で進む殺人事件の真相解明に動くことになる。

本作では鈴木園子の恋人である空手家・京極真が物語の主軸に関わる。大富豪ジョンハン・チェンが所有する「紺青の拳」は空手トーナメントの優勝ベルトに装着されており、京極はこのトーナメントに出場する。キッド、京極、そしてコナンの三者の目的がシンガポールの地で交錯する。

■監督:永岡智佳
■脚本:大倉崇裕
■ゲスト声優:山崎育三郎、河北麻友子

【あらすじ】シンガポールのショッピングセンターで殺人事件が発生し、現場には怪盗キッドの予告状が残されていた。キッドによってシンガポールへ連れてこられたコナンは、正体を隠しながらキッドの行動に同行する。標的は、空手トーナメントの優勝者に贈られるブルーサファイア。しかし、そこには世界最強の防犯システムとも称される京極真が待ち構えていた。

<主題歌「BLUE SAPPHIRE」 by HIROOMI TOSAKA>

<予告編>
「ゼロの執行人(しっこうにん)」
(2018年4月13日公開) 名探偵コナン ゼロの執行人(しっこうにん)
【長さ】1時間50分
【順番】22作目
【興収】91.8億円


配信(Amazon)→
安室透(あむろ・とおる)をメインに据えた第22作。東京サミットの会場となる巨大施設で発生した大規模爆発事故をきっかけに、公安警察・安室透とコナンの激しい攻防が描かれる。

爆破現場に安室の姿があったことや、容疑者として毛利小五郎が逮捕されるという展開から、物語は警視庁公安部や東京地検公安部が絡み合う複雑な組織ドラマへと発展。立場によって異なる「正義」の在り方を問う櫻井武晴の脚本が、大人層を含めた幅広い観客に支持された。

本作を機に、安室透を熱狂的に支持する「安室の女」という言葉が生まれるなど、社会現象を巻き起こした。「アニメ流行語大賞2018」では安室に関連するワードが金賞・銀賞を独占。脇役キャラクターを主役級に据えるスタイルの成功例となった一作。

■監督:立川譲
■脚本:櫻井武晴
■ゲスト声優:上戸彩、博多大吉

【あらすじ】東京サミット開催地「エッジ・オブ・オーシャン」で爆破事件が発生。現場から毛利小五郎の指紋が検出され逮捕されるが、コナンはその裏に公安警察の不自然な動きを感じ取る。安室透との対峙を通じ、コナンは事件に隠された真の目的と、国家を揺るがす危機に立ち向かう。
<予告編>
「から紅(くれない)の恋歌(ラブレター)」
(2017年4月15日公開) 名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)
【長さ】1時間52分
【順番】21作目
【興収】68.9億円


配信(Amazon)→
大阪と京都を舞台に、小倉百人一首をテーマにした事件が展開される第21作。江戸川コナンと服部平次が協力して、テレビ局の爆破事件や京都で発生した殺人事件の解明に挑む。

本作では平次と遠山和葉の関係性に焦点が当てられており、平次を「未来の旦那さん」と呼ぶ百人一首の高校生チャンピオン・大岡紅葉が登場。和葉が紅葉と平次を巡る「恋のライバル」として、皐月杯での対決を決意する様子が描かれる。

監督は静野孔文、脚本は推理作家の大倉崇裕が担当。近年のアクション重視の傾向に加え、和歌に隠されたメッセージを解き明かすミステリー要素と、京都・嵐山などの情緒ある風景描写が組み合わされている。

■監督:静野孔文
■脚本:大倉崇裕
■ゲスト声優:宮川大輔、吉岡里帆

【あらすじ】皐月杯の会見が行われていた大阪の日売テレビが爆破される。崩壊するビルから和葉らを救出したコナンと平次は、京都で発生した殺人事件との関連を疑う。事件の鍵を握るのは、失踪したかるた会のリーダー。和葉は紅葉との約束を果たすため、平次の母・静華の指導のもと特訓に励み、爆弾が仕掛けられた皐月堂での決勝戦に挑む。

<主題歌「渡月橋〜君 想ふ」by倉木麻衣>

<予告編>
「純黒の悪夢(ナイトメア)」
(2016年4月16日公開) 名探偵コナン 純黒の悪夢(じゅんこくのナイトメア)
【長さ】1時間52分
【順番】20作目
【興収】63.3億円


配信(Amazon)→
劇場版スタートから20周年記念。本格的なアクション描写が評価された一作であり、物語の主軸である「黒ずくめの組織」との決戦に焦点が当てられている。

リニューアルされた東都水族館を舞台に、コナンたちは記憶喪失の女性と出会う。左右の瞳の色が異なる彼女の特徴は、組織のナンバー2「ラム」のものと一致。FBI、公安、そして組織による彼女の奪還戦が繰り広げられる中、巨大観覧車が記憶回復の鍵となる。一方、世界各国では組織による諜報機関(NOC)への不正アクセスと暗殺事件が多発する事態に発展する。

本作ではコナンをサポートする安室透(アムロ)と赤井秀一(シャア)が活躍。『機動戦士ガンダム』のアムロとシャアを彷彿とさせる設定であり、声優も同じく古谷徹と池田秀一が務める。この共演について原作者の青山剛昌はインタビューで「一番喜んでいるのは自分(原作者)かも」と語っており、コナンファンとガンダムファン双方が楽しめる展開となっている。

■監督:静野孔文
■脚本:櫻井武晴
■ゲスト声優:天海祐希

【あらすじ】警察庁から機密データが盗まれ、各国に潜入中のスパイが次々と消される事件が発生。その実行犯と思われる女性は東都水族館へ逃げ込むが、記憶を完全に失っていた。FBI、公安、組織の三者が彼女を追う中、コナンは彼女の記憶を取り戻すため行動を開始するが、そこには組織の襲撃による大惨事の危機が待ち受けていた。

<主題歌「世界はあなたの色になる」by B'z>

<予告編>
「業火の向日葵(ごうかのひまわり)」
(2015年4月18日公開) 名探偵コナン 業火の向日葵(ごうかのひまわり)
【長さ】1時間52分
【順番】19作目
【興収】44.8億円


配信(Amazon)→
ゴッホの名画『ひまわり』を巡る怪盗キッドとの対決を描く「アートミステリー」を標榜しているが、公開後、観客からの評価が著しく低い作品としても知られる。

主な批判点として、ミステリーとしての論理破綻と犯人の動機の希薄さが挙げられる。脚本を担当した櫻井武晴が後にインタビューで「(制作過程での改変により)8割方僕の脚本じゃなかった」「ミステリーとして面白い部分がなくなってしまった」と回顧するほど、脚本段階から大幅な修正が行われた経緯がある。その結果、本来の怪盗キッドの信条とは矛盾する過激な行動や、犯行に至る必然性の欠如が目立つ構成となった。

演出面では、静野孔文監督による「体感スピード1.3倍」のテンポ重視のアクションが展開されるが、ミステリー要素が削ぎ落とされたことで、派手な破壊シーンとキャラクターの不自然な動きばかりが強調される結果となった。興行的には成功を収めたものの、物語の整合性を重視するファンからは「劇場版シリーズ屈指の駄作」と厳しい評価を受けることが多い。

■監督:静野孔文
■脚本:櫻井武晴
■ゲスト声優:榮倉奈々、知英

【あらすじ】ニューヨークのオークションで、鈴木次郎吉がゴッホの『ひまわり』を3億ドルで落札。日本での「日本に憧れたひまわり展」開催に向け、絵画を守るエキスパート「7人のサムライ」を招集するが、突如キッドが現れ宣戦布告する。コナンはキッドの不可解な言動に違和感を抱きつつ、難攻不落のレイクロック美術館へ向かうが、そこには絵画を狙う真の裏切り者の影が潜んでいた。

<主題歌「オー!リバル」by ポルノグラフィティ>

<予告編>
「異次元の狙撃手(スナイパー)」
(2014年4月19日公開) 名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)
【長さ】1時間50分
【順番】18作目
【興収】41.1億円


配信(Amazon)→
原作連載20周年記念作品。東京スカイツリーをモデルにした「ベルツリータワー」を舞台に、アメリカ海軍特殊部隊「Navy SEALs」が絡む国際的な狙撃事件が描かれる。都心の高層建築や隅田川周辺のロケーションを活かした、遠距離射撃によるスリリングな演出が特徴。

本作では世良真純、沖矢昴、そしてFBI捜査官のジョディたちが劇場版に初登場。特に物語の終盤では、原作・アニメに先駆けて沖矢昴の正体が明かされる重要なシーンが含まれており、シリーズの根幹に関わる一作となった。

長年メインライターを務めた脚本家・古内一成の劇場版における最後の参加作品であり、第1作『時計じかけの摩天楼』から続くシリーズの伝統と、新世代のキャラクターたちが融合した内容となっている。

■監督:静野孔文
■脚本:古内一成
■ゲスト声優:福士蒼汰、パトリック・ハーラン、赤星憲広

【あらすじ】高さ635mのベルツリータワー展望台で、男性客が何者かに狙撃される。コナンは世良真純と共に狙撃ポイントを追うが、犯人はパトカーを爆破するなど激しい抵抗を見せ逃走。FBIの調査により、元ネイビーシールズのティモシー・ハンターが容疑者に浮上するが、さらなる狙撃事件が発生。事件はアメリカ軍の深い闇へと繋がっていく。

<主題歌「ラブサーチライト」by 柴咲コウ>

<予告編>
「ルパン三世 VS 名探偵コナン THE MOVIE」
(2013年12月7日公開) ルパン三世 VS 名探偵コナン THE MOVIE
【長さ】1時間47分
【順番】番外編
【興収】42.6億円
2009年に放送されたTVスペシャルに続く、ルパン三世と名探偵コナンのクロスオーバー第2弾。TV版がルパンの世界観寄りだったのに対し、本作は劇場用オリジナルとしてコナンの世界観をベースに、より大規模なアクションとミステリーが展開される。

幻の秘宝「チェリーサファイア」を巡るルパンの予告状と、海外の人気アイドルの身に迫る脅威が複雑に絡み合う。ルパン一味とコナン陣営に加え、FBIや銭形警部も参戦し、それぞれのキャラクターが持ち味を活かして激突・共闘する。

■監督:亀垣一
■脚本:前川淳
■ゲスト声優:内野聖陽、夏菜、三浦知良

【あらすじ】米花町の銀行に保管されたチェリーサファイアを盗み出すと宣言したルパン三世。一方、海外の人気歌手エミリオが来日するが、彼に脅迫状が届いていることが発覚。コナンはルパン一味の動きを追いながら、サファイア奪還と歌手の身辺警護に奔走するが、事件の背後には世界を揺るがす巨大な犯罪組織の陰謀が隠されていた。

<予告編>
「絶海の探偵(プライベート・アイ)」
(2013年4月20日公開) 名探偵コナン 絶海の探偵(ぜっかいのプライベート・アイ)
【長さ】1時間50分
【順番】17作目
【興収】36.3億円


配信(Amazon)→
興行的に大きな転換点となった一作。脚本に「相棒」や「科捜研の女」を手掛ける櫻井武晴を初めて起用し、海上自衛隊の新鋭イージス艦を舞台とした硬派なスパイミステリーを展開した。本作をきっかけに、劇場版シリーズの興行収入は大幅な右肩上がりを記録する成長期へと突入した。

防衛省・海上自衛隊の全面協力により、実際のイージス艦「あたご」の内部まで忠実に再現されている。警視庁、京都府警、海上自衛隊、海上保安庁という複数の組織が複雑に絡み合うサスペンスを、櫻井武晴特有のリアリティのある筆致で描き出している。また、劇場版コナンでは恒例となっている爆破シーンが終始存在しないという異色な構成ながら、高度な情報戦とキャラクターのエモーショナルなドラマが評価された。

■監督:静野孔文
■脚本:櫻井武晴
■ゲスト声優:柴咲コウ

【あらすじ】京都・舞鶴港でのイージス艦「ほたか」体験航海に参加したコナン一行。しかし、訓練中に突如として未確認物体が接近し、艦内は騒然となる。やがて、自衛官の左腕が発見され、某国のスパイ「X」が艦内に潜入していることが判明する。コナンは平次と協力し、国の防衛機密を巡る巨大な陰謀を追うが、その過程で蘭がかつてない命の危機に晒される事態に陥る。

<主題歌「ワンモアタイム」by 斉藤和義>

<予告編>
「11人目のストライカー」
(2012年4月14日公開) 名探偵コナン 11人目のストライカー
【長さ】1時間50分
【順番】16作目
【興収】32.9億円


配信(Amazon)→
Jリーグ開幕20周年記念プロジェクトとのコラボレーション作品。もともとサッカーが得意な設定であるコナンの技術が随所で描かれており、スタジアムに仕掛けられた爆弾を解除するための手段もサッカーが重要な鍵を握っている。

三浦知良、遠藤保仁、楢﨑正剛、中村憲剛、今野泰幸ら現役のプロサッカー選手が本人役で声優を務めており、コナンたちと共演している点が大きな特徴。実在のJ1チームが実名で登場するなど、サッカーに関する事柄がストーリーと密接に結びついている。

物語は第1作『時計じかけの摩天楼』以来となる「爆弾の捜索と解除」を主軸とした構成。ミステリー要素に加え、大規模なスタジアムパニック描写と、終盤の崩壊するスタジアムでの決死のフリーキックが見どころとなっている。

■総監督:山本泰一郎
■監督:静野孔文
■脚本:古内一成
■ゲスト声優:桐谷美玲、足立梨花、宮根誠司、三浦知良、遠藤保仁ほか

【あらすじ】毛利探偵事務所に爆破予告の電話が届き、路上に停められた車が爆発する。犯人は暗号を提示し、次の爆破を予告。その頃、東都スタジアムでJリーグを観戦していたコナンは蘭からの連絡で事件を知り、スタジアムの巨大スコアボードに仕掛けられた爆弾を突き止める。しかし事件は終わらず、犯人は10箇所のスタジアムを標的とした更なる大規模爆破を画策。コナンは真犯人の悲しい動機と、Jリーグ全体を巻き込む危機を阻止するため奔走する。

<主題歌「ハルウタ」by いきものがかり>

<予告編>
「沈黙の15分(クォーター)」
(2011年4月16日公開) 名探偵コナン 沈黙の15分(クォーター)
【長さ】1時間49分
【順番】15作目
【興収】31.5億円


配信(Amazon)→
これまでのシリーズでは春や夏を舞台にすることが多かったが、本作では初めて冬の雪国が舞台となった。監督は山本泰一郎総監督と静野孔文監督の2人体制。

都知事の朝倉優一郎が建設を推進した新潟県の「北ノ沢ダム」を巡る事件が描かれる。雪原での殺人事件、8年前のひき逃げ、そして記憶喪失の少年といった複数の謎が絡み合う構成。クライマックスの雪崩のシーンにおけるコナンの脱出劇は、実写ドラマ「相棒」シリーズの脚本家・輿水泰弘によるアイディアが採用されている。

アクション面では、スケボーによるトンネル内での疾走シーンや、ダム崩壊阻止のための決死の行動が見どころ。雪崩に巻き込まれた人間を救出できるリミットとされる「15分」をめぐるドラマが、タイトルの由来とも結びついている。

■総監督:山本泰一郎
■監督:静野孔文
■脚本:古内一成
■ゲスト声優:渡部陽一、宮根誠司

【あらすじ】都営地下鉄のトンネルが爆破される事件が発生。標的となった朝倉都知事がかつて国土交通大臣時代に建設した「北ノ沢ダム」に関連する恨みと睨んだコナンは、移設5周年を迎える北ノ沢村を訪れる。そこで出会った幼馴染5人組の軋轢と、8年間の昏睡状態から目覚めた少年・冬馬の記憶の謎を追うが、スノーフェスティバルで賑わう村に再び爆破の危機が迫る。

<主題歌「Don't Wanna Lie」by B'z>

<予告編>
「天空の難破船(ロスト・シップ)」
(2010年4月17日公開) 名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)
【長さ】1時間42分
【順番】14作目
【興収】32.0億円


配信(Amazon)→
世界最大級の飛行船「ベル・ツリーI世号」を舞台に、コナンと怪盗キッドの共闘を描いた作品。殺人バクテリアを強奪したテロリスト集団「赤いシャムネコ」によるハイジャック事件と、鈴木次郎吉がキッドに仕掛けた宝石争奪戦が同時並行で展開される。

本作は劇場版シリーズにおいて、回想シーンを含めても死者が一人も出ていない初めての作品。また、長年毛利小五郎役を務めた神谷明に代わり、小山力也が同役を担当した最初の劇場版でもある。さらに、原作でも人気の高い鈴木次郎吉が劇場版に初登場した。

目に見えないバクテリアの脅威を利用したパニックミステリーとしての側面を持ちつつ、奈良の寺社仏閣から国宝を盗み出そうとするテロリストの真の狙いを暴く知略戦が描かれる。空の上という閉鎖空間でのアクションや、新一に変装して蘭に接近するキッドとのコミカルなやり取りも見どころとなっている。

■監督:山本泰一郎
■脚本:古内一成
■ゲスト声優:大橋のぞみ、優木まおみ

【あらすじ】国立東京微生物研究所から殺人バクテリアが強奪され、テロ組織「赤いシャムネコ」から犯行声明が出される。その数日後、鈴木次郎吉の招待で飛行船に乗船したコナンたちは、飛行船を占拠したテロリストによって爆弾を仕掛けられ、バクテリアを散布したと脅迫される。コナンは船外に放り出されるが、潜入していた怪盗キッドに助けられ、共に飛行船の奪還と奈良で進行する仏像盗難計画の阻止に動く。

<主題歌「Over Drive」by GARNET CROW>

<予告編>

2020年代2010年代2000年代1990年代ページの先頭↑

2000年代

題名 説明
「漆黒の追跡者(しっこくのチェイサー)」
(2009年4月18日公開) 名探偵コナン 漆黒の追跡者(しっこくのチェイサー)
【長さ】1時間50分
【順番】13作目
【興収】35.0億円


配信(Amazon)→
「黒ずくめの組織」が第5作『天国へのカウントダウン』以来、8年ぶりに物語の主軸として登場する一作。東京近郊で発生した広域連続殺人事件を巡り、警察内部に潜入した組織のメンバー「アイリッシュ」とコナンの攻防が描かれる。

本作ではアイリッシュによってコナンの正体が工藤新一であると突き止められ、周囲の人々にまで組織の魔の手が及ぶスリリングな展開が特徴。クライマックスの東都タワー(東京タワーがモデル)を舞台にした、攻撃ヘリによる機銃掃射など、シリーズの中でも組織との対決色が非常に強いアクションが展開される。

また、本作は長年毛利小五郎役を務めた神谷明が参加した最後の劇場版となった。ゲスト声優には、本格的な配役としてはシリーズ初となるDAIGOが起用されている。

■監督:山本泰一郎
■脚本:古内一成
■ゲスト声優:DAIGO

【あらすじ】麻雀牌が残される広域連続殺人事件が発生し、警視庁で行われた捜査会議にコナンも潜り込む。そこでコナンは、会議に参加していた刑事の一人が黒ずくめの組織のメンバー・アイリッシュであることを突き止める。組織は事件の遺留品の中に紛れ込んだ工作員のリストを回収すべく動いていた。正体を知られたコナンは、大切な人々を守るため、東都タワーで組織との直接対決に挑む。

<主題歌「PUZZLE」by 倉木麻衣>

<予告編>
「戦慄の楽譜(せんりつのフルスコア)」
(2008年4月19日公開) 名探偵コナン 戦慄の楽譜(せんりつのフルスコア)
【長さ】1時間55分
【順番】12作目
【興収】24.2億円
クラシック音楽界を舞台に、絶対音感をキーワードとした事件が展開される第12作。劇中でパイプオルガンの音色やソプラノ歌手の歌声が重要な役割を果たす。上映時間は115分と、劇場版シリーズの中で最も長い作品である。

物語ではコナンの絶対音感やヴァイオリンの演奏経験といった音楽的素養がクローズアップされる一方で、歌唱時の音痴設定も活かされている。また、主題歌には前年に急逝した坂井泉水が所属するZARDが起用されており、シリーズにおけるZARD主題歌の最終作となった。

実写番組「探偵!ナイトスクープ」にて、劇中の「受話器に向かって声を出し110番通報するシーン」が実際に可能か検証されたことでも知られる。音楽とミステリーを融合させつつ、工藤新一と毛利蘭の中学時代の喧嘩と和解をめぐるエピソードが物語の軸となっている。

■監督:山本泰一郎
■脚本:古内一成
■ゲスト声優:桑島法子、坂下千里子、山里亮太

【あらすじ】音楽家ばかりを狙った連続殺人事件が発生し、現場からはフルートの部品が発見される。殺された4人はすべて元ピアニスト・堂本一揮が創設したアカデミーの門下生だった。コナンは堂本が新設した音楽ホールのリハーサルでソプラノ歌手・秋庭怜子と出会うが、彼女もまた何者かに命を狙われる。公演当日、ホール内に仕掛けられた爆弾と、音の狂いに隠された犯人の意図をコナンが解き明かす。

<主題歌「翼を広げて」by ZARD>
「紺碧の棺(こんぺきのジョリー・ロジャー)」
(2007年4月21日公開) 名探偵コナン 紺碧の棺(こんぺきのジョリー・ロジャー)
【長さ】1時間47分
【順番】11作目
【興収】25.3億円


配信(Amazon)→
毛利蘭と鈴木園子の友情をメインテーマに据え、18世紀に実在した伝説の女海賊アン・ボニーとメアリ・リードの財宝伝説を絡めた物語。脚本には『あぶない刑事』等を手掛けた柏原寛司が起用され、離島・神海島(こうみじま)を舞台にした人情劇的な側面も併せ持つ。

海底宮殿の探索や300年前の暗号解読といった冒険的要素が特徴。また、冒頭のカーチェイスで強盗犯がルパン三世の覆面を被っていたり、佐藤刑事の初恋の人がルパンであるといった設定が明かされるなど、後のコラボレーション作品に繋がる要素も含まれている。

■監督:山本泰一郎
■脚本:柏原寛司

【あらすじ】バカンスで神海島を訪れたコナン一行は、島に眠る海賊の財宝を狙うトレジャーハンターたちと出会う。そんな中、ハンターの一人がサメに襲われ死亡する事件が発生。コナンはこれが事故ではなく殺人であると見抜く。一方、蘭と園子はハンターたちに連れ去られ、海底遺跡の探索に利用されてしまう。コナンは二人を救出すべく、地震で崩落の危機が迫る海底神殿へと向かう。

<主題歌「七つの海を渡る風のように」by 愛内里菜&三枝夕夏>

<予告編>
「探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)」
(2006年4月15日公開) 名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)
【長さ】1時間51分
【順番】10作目
【興収】30.3億円


配信(Amazon)→
劇場版の10作目記念。原作者・青山剛昌の要望により、服部平次や怪盗キッド、白馬探といった人気キャラクターが勢揃いするオールスター作品として制作された。舞台は横浜のテーマパーク「ミラクルランド」周辺。

本作ではメインキャラクターのほぼ全員が登場する豪華な構成となっている。アフレコ時に円谷光彦役の大谷育江が休業中だったため、本作に限り折笠愛が代役を務めた。脚本はTVシリーズ第1話も手掛けた柏原寛司が担当。これまでの劇場版のメインテーマが作中で使用されるなど、10周年の節目を感じさせる演出が随所に盛り込まれている。

■監督:山本泰一郎
■脚本:柏原寛司

【あらすじ】謎の男から依頼を受け、横浜の「レッドキャッスルホテル」を訪れた小五郎とコナンたち。しかし男の罠にはまり、蘭や少年探偵団が爆弾付きのフリーパスIDを人質に取られてしまう。男が提示したタイムリミットは12時間。コナンは同様に依頼を受けた服部平次らと共に、横浜の街を駆け巡り、男が要求する「ある事件」の真相解明に挑む。

<主題歌「ゆるぎないものひとつ」by B'z>
「水平線上の陰謀(ストラテジー)」
(2005年4月9日公開) 名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)
【長さ】1時間47分
【順番】9作目
【興収】21.5億円


配信(Amazon)→
豪華客船アフロディーテ号を舞台に、15年前の貨物船沈没事故から続く復讐劇を描いた作品。海上保安庁の全面協力を得て制作されており、船上でのパニック描写や救助活動がリアルに描かれている。

本作の最大の特徴は、普段は「迷探偵」として描かれることが多い毛利小五郎が、コナンに先んじて自力で真犯人を特定し、追い詰める展開にある。また、工藤新一と毛利蘭の小学生時代のエピソードが初めて披露され、二人の絆が物語の重要な鍵を握る構成となっている。劇場版において阿笠博士が探偵役を務めた唯一の作品でもある。

主題歌はZARDが担当しており、映画の内容に合わせた書き下ろし楽曲となっている。上映時間は107分。船内という閉鎖空間でのミステリーと、クライマックスの沈没シーンにおけるアクションが両立された一作。

■監督:山本泰一郎
■脚本:古内一成

【あらすじ】15年前の北大西洋上での沈没事故。そして半月前、船舶設計士・八代英人の事故死。一見無関係な二つの事件は、豪華客船アフロディーテ号の処女航海で交錯する。船内で八代グループの会長親子が次々と殺害され、乗員乗客600名が容疑者となる中、沈没の危機が迫る。コナンが巧妙なミスリードに惑わされる一方で、毛利小五郎が独自の捜査により真実に辿り着く。

<主題歌「夏を待つセイル(帆)のように」by ZARD>
「銀翼の奇術師(マジシャン)」
(2004年4月17日公開) 名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン)
【長さ】1時間48分
【順番】8作目
【興収】28.0億円


配信(Amazon)→
本作より山本泰一郎が監督に就任。第3作『世紀末の魔術師』以来、怪盗キッドをメインに据えた2度目の作品。キッドがコナン以外のレギュラーキャラクターと本格的に交流し、呉越同舟の共闘を見せる展開が特徴。

舞台は前半の劇場から、後半の函館行き旅客機内へと移る。作中では、妃英理がコナンに眠らされる探偵役を務めているが、これは原作・アニメを通じても唯一の描写となっている。また、実在する汐留の街並みや新設された日本テレビ社屋などが実名で登場する。

後半はミステリーから一転、毒物中毒で操縦不能となった航空機の着陸を目指すパニックアクションへと変貌する。燃料切れが迫る絶体絶命の状況下で、毛利蘭が電話越しの工藤新一に自身の想いを告白するシーンが描かれた。

■監督:山本泰一郎
■脚本:古内一成
■ゲスト声優:戸田恵子

【あらすじ】舞台女優の牧樹里に怪盗キッドから予告状が届き、コナンはキッドの変装を見抜くが逃走を許してしまう。翌日、函館への飛行機に乗り込んだ一行だが、機内で牧樹里が殺害される事件が発生。コナンは事件を解決するも、犯人が使った毒の影響で機長らが中毒に陥り、機体は操縦不能となる。コナンはキッドや蘭と共に、荒天の函館空港への決死の着陸に挑む。

<主題歌「Dream×Dream」by 愛内里菜>

<予告編>
「迷宮の十字路(クロスロード)」
(2003年4月19日公開) 名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)
【長さ】1時間47分
【順番】7作目
【興収】32.0億円


配信(Amazon)→
第1作から監督を務めてきたこだま兼嗣の最終監督作品。京都を舞台に、古美術品を狙う窃盗団「源氏蛍」を巡る連続殺人事件と、服部平次の初恋の謎を追うミステリー。実在する京都の寺社や観光地が忠実に再現されているのが特徴。

本作では服部平次と遠山和葉が劇場版で本格的に活躍し、剣道やバイクを駆使したアクションが展開される。また、劇場版シリーズの中で唯一、江戸川コナンが工藤新一の姿に戻り、蘭と再会を果たすシーンが含まれている。2016年のファン投票では歴代19作品の中で第1位を獲得した。

■監督:こだま兼嗣
■脚本:古内一成

【あらすじ】東京・大阪・京都で5人の男が殺害される。彼らは古美術品専門の窃盗団「源氏蛍」のメンバーだった。一方、山能寺から盗まれた薬師如来像の在処を示す暗号を解くため京都を訪れたコナンは、そこで事件を追う平次と出会う。平次が8年間探し続けている初恋の少女、そして仏像の暗号。二つの謎が交錯し、コナンと平次は犯人が待ち構える鞍馬山・玉龍寺へと向かう。

<主題歌「Time after time〜花舞う街で」by 倉木麻衣>

<予告編>
「ベイカー街(ストリート)の亡霊」
(2002年4月20日公開) 名探偵コナン ベイカー街の亡霊
【長さ】1時間47分
【順番】6作目
【興収】34.0億円


配信(Amazon)→
江戸川乱歩賞作家・野沢尚が脚本を担当した一作。仮想体感ゲーム機「コクーン」を舞台に、19世紀末のロンドンでの殺人鬼ジャック・ザ・リッパーとの対決が描かれる。劇場版シリーズで初めて、新一の両親である工藤優作・有希子が登場した。

現実世界での殺人事件とゲーム内の謎が並行して進む構成になっており、阿笠博士のメカが一切使えない極限状態でのサバイバルが展開される。世襲制や日本の教育制度、親子の絆といった重厚なテーマが盛り込まれているのが特徴。シリーズ屈指のミステリー重視な作風で、2016年のファン投票では第2位を獲得している。

■監督:こだま兼嗣
■脚本:野沢尚

【あらすじ】「コクーン」の完成披露パーティーの最中、開発責任者の樫村が刺殺される。ダイイングメッセージがゲーム内のヒントであると察したコナンは、50人の子供たちと共に仮想世界へ入るが、システムが人工知能「ノアズ・アーク」に乗っ取られてしまう。全員が脱落すれば現実世界のプレイヤーの脳が破壊されるという条件の下、コナンは100年前のロンドンでジャック・ザ・リッパーを追う。

<主題歌「Everlasting」by B'z>
「天国へのカウントダウン」
(2001年4月21日公開) 名探偵コナン 天国へのカウントダウン
【長さ】1時間40分
【順番】5作目
【興収】29.0億円


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劇場版5周年記念作品。富士山を一望できる西多摩市のツインタワービルを舞台に、黒ずくめの組織の暗躍と連続殺人事件が描かれる。劇場版シリーズで初めてジンとウォッカが登場し、組織の脱退者である灰原哀の孤独と成長にスポットが当てられた。

巨大ビルを舞台にしたパニック映画としての側面が強く、中盤の爆破シーンや終盤の車を使った決死の脱出劇は圧巻。また、劇中に登場する「10年後の顔を予測する機械」による演出や、少年探偵団が本格的に事件に関わり絆を見せる構成がファンから高く支持され、2006年の放映リクエスト投票では第1位を獲得した。

■監督:こだま兼嗣
■脚本:古内一成

【あらすじ】キャンプの帰り道、西多摩市に完成間近のツインタワービルを訪れたコナンたち。しかしそこで、ビル関係者が次々と殺害され、遺体の傍らに割られた猪口が残される事件が発生する。一方、黒ずくめの組織もまた、裏切り者の原佳明が持ち出したデータを消去すべくビルに爆弾を仕掛けていた。燃え盛るビルに取り残されたコナンと少年探偵団は、爆発のカウントダウンが迫る中、地上への脱出を試みる。

<主題歌「always」by 倉木麻衣>

<予告編>
「瞳の中の暗殺者」
(2000年4月22日公開) 名探偵コナン 瞳の中の暗殺者
【長さ】1時間40分
【順番】4作目
【興収】25.0億円


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20世紀最後の劇場版作品であり、江戸川コナン(工藤新一)と毛利蘭の深い絆に焦点を当てた一作。警視庁の現職刑事が相次いで殺害されるという衝撃的な導入から、警察組織の闇と記憶を失った蘭を巡るサスペンスが展開される。

本作では佐藤美和子刑事や千葉和伸刑事が劇場版に初登場。クライマックスの舞台となる「トロピカルランド」は、日本各地の遊園地を徹底取材して描き込まれた。2020年に金曜ロードSHOW!で行われた人気投票では、数ある名作を抑えて第1位に輝くなど、現在もファンからの支持が極めて高い傑作。

■監督:こだま兼嗣
■脚本:古内一成

【あらすじ】雨の中、奈良沢警部補が射殺される現場を目撃した少年探偵団。その後も現職警察官が狙われる事件が続く。そんな中、白鳥警部の妹の披露宴で佐藤刑事が銃撃され、その現場に居合わせた蘭はショックから記憶喪失になってしまう。犯人の顔を目撃した蘭が再び命を狙われる中、コナンは彼女を守るため、そして全ての真相を暴くために「Need not to know(知る必要のないこと)」という警察の厚い壁に立ち向かう。

<主題歌「あなたがいるから」by 小松未歩>

2020年代2010年代2000年代1990年代ページの先頭↑

1990年代

題名 説明
「世紀末の魔術師」
(1999年4月17日公開) 名探偵コナン 世紀末の魔術師
【長さ】1時間40分
【順番】3作目
【興収】26.0億円


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ロマノフ王朝の秘宝「インペリアル・イースター・エッグ」を巡り、怪盗キッドとの初対決を描いた記念碑的作品。本作では灰原哀、服部平次、高木渉、そして怪盗キッドといった、後のシリーズに欠かせない重要キャラクターが劇場版に初登場を果たした。

舞台は大阪、豪華客船、そして横須賀の古城へとダイナミックに移り変わり、歴史上の謎解きとサスペンスが融合した重厚なストーリーが展開される。怪盗キッドがコナンの正体を工藤新一と認識したのも本作からであり、ラストシーンでの演出はシリーズ屈指の名場面として語り継がれている。

■監督:こだま兼嗣
■脚本:古内一成

【あらすじ】鈴木財閥に届いた怪盗キッドの予告状。標的はロマノフ王朝の遺産「メモリーズ・エッグ」。コナンは服部平次と共に大阪で警備にあたるが、キッドにエッグを盗み出されてしまう。しかし、逃走中のキッドが何者かに狙撃され、事態は連続殺人事件へと発展。背後に潜む「標的の右目を撃ち抜く」国際的強盗犯スコーピオンの影を追い、コナンは横須賀の城に隠された世紀末最大の謎に挑む。

<主題歌「ONE」by B'z>
「14番目の標的(ターゲット)」
(1998年4月18日公開) 名探偵コナン 14番目の標的(ターゲット)
【長さ】1時間39分
【順番】2作目
【興収】18.5億円


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毛利小五郎の周辺人物が、名前に含まれる数字のカウントダウン順(13から1まで)に狙われるという、トランプになぞらえた連続変死・傷害事件が描かれる。目暮十三や白鳥任三郎といった主要キャラクターの下の名前(数字の由来)が本作で初めて設定された。

物語の鍵となるのは、小五郎が警察を辞めるきっかけとなった10年前の事件と、妃英理との別居の真相。本格的なミステリー要素に加え、ヘリコプターの操縦や水中での救出劇、そしてクライマックスの射撃シーンなど、手に汗握るパニックアクションが展開される。本作以降、サブタイトルに「日本語(英語読み)」を採用するスタイルが定着した。

■監督:こだま兼嗣
■脚本:古内一成

【あらすじ】公園でジョギング中の目暮警部がボウガンで撃たれる事件が発生。現場には謎の遺留品が残されていた。その後、妃英理や阿笠博士も次々と狙われ、コナンは犯人が小五郎に恨みを持つ村上丈であり、名前に数字を持つ小五郎の知人を順番に襲っていると推理。舞台は海上施設「アクアクリスタル」へと移り、残された標的たちを守るための決死の戦いが始まる。

<主題歌「少女の頃に戻ったみたいに」by ZARD>
「時計じかけの摩天楼」
(1997年4月19日公開) 名探偵コナン 時計じかけの摩天楼
【長さ】1時間35分
【順番】1作目
【興収】11.0億円


配信(Amazon)→
記念すべき初の劇場版。工藤新一の誕生日(5月4日)を軸に、連続爆破事件の犯人とコナンの知略戦、そして新一と蘭の切ない恋愛模様が描かれる。本作で劇場版オリジナルキャラクターとして登場した白鳥任三郎は、後に原作にも登場するレギュラーキャラクターとなった。

建築家・森谷帝二の「左右対称(シンメトリー)」への異常なこだわりが事件の動機となるなど、美学と狂気が入り混じるミステリー構成が秀逸。クライマックスの米花シティービルでの爆弾解体シーンにおいて、蘭が「赤」か「青」のどちらのコードを切るか選択を迫られる場面は、シリーズ屈指の名シーンとして知られている。

■監督:こだま兼嗣
■脚本:古内一成
■ゲスト声優:2丁拳銃

【あらすじ】高名な建築家・森谷帝二から工藤新一宛にパーティーの招待状が届く。代理で出席したコナンだったが、直後にプラスチック爆弾が盗まれ、森谷が設計した建築物が次々と爆破される事件が発生。犯人は変声機を使い、新一を名指しで挑発する。東都環状線の危機を救ったコナンだったが、真の標的は蘭のいる米花シティービルだった。崩落するビルの中で、蘭は新一の声を頼りに爆弾解体に挑む。

<主題歌「Happy Birthday」by 杏子>

2020年代2010年代2000年代1990年代ページの先頭↑